目次
相場の仕組みに関するもの
証拠金、追証
証拠金はレバレッジを使って取引する場合に投資商品の何%かつ幾ら以上と決められたブローカーへの委託保証金。相場で負ければ証拠金から差し引かれる。何らかの理由で負けがロスカットされず放置され、マイナス状態になり、ブローカーがトレーダーに足らずの証拠金を請求するのが追証。選択するブローカーによって追証がある場合とない場合がある。
FXのDD方式とNDD方式
DD方式(ディーリング・デスク方式)はオーダーを市場に送らず、ブローカーと客が取引するやり方。いわゆる呑み。スプレッドを小さく出来るが透明性に欠けるうえ、突発的な相場変動ではブローカーのリスクが大きいので、追証を求められることがある。NDD方式(ノン・ディーリング・デスク方式)はインターバンク直結型。ブローカーは客と取引せず、手数料を取ってインターバンク市場業者カバー先金融機関に客のオーダーを流す。客に追証を求めない(強制ロスカットまたは保障できる)業者はNDD方式を採用している。
デリバティブ
取引所にオーダーを流さない店頭での取引で賭けを提供する商品。呑み。
オプション取引
原資産と指定したものを、清算日の到来か、指定した条件が成就した時点で、特定価格で買い付け又は売り付けできる権利。原資産を「買う」権利のオプションを「コールオプション」、「売る」権利のオプションを「プットオプション」と呼ぶ。店頭での呑みで提供される。バイナリーオプションなど。オッズが高いのを保険に使う。
ETF
日銀が購入するETF。Exchange Traded Fundを略したもの。取引所で取引される投資信託。日本では日経平均、JPX日経400、米国ではNYダウなど株価指数に連動したもの。商品は金、NYMEX原油に連動させたものもある。ETFそのものが上場され株のようにリアルタイムで価格変動、市場売買できる。日銀による購入で相場が動く。
クレジット・デフォルト・スワップ
リスクの高い融資のための保険商品。債権の破たんにオッズ(金利)を付け、保険金を受け取れるようにしたもの。買い手は債券(融資先)が破たんしない限り保険金を受け取り、破たんが実現した時は融資額を支払う。
値動きに関するもの
サポートライン、レジスタンスライン
サポートはローソク足が下がって跳ね返ってる帯域。売りと買いが拮抗し、買方が優勢となった価格帯。一般に上昇トレンドの押し目として見る。下に抜けると、今度はレジスタンスラインとして機能する。レジスタンスはローソク足が上がって跳ね返る帯域。売りと買いが拮抗し、売方が優勢となった価格帯。一般に下降トレンドの戻りとして見る。上に抜けると、今度はサポートラインとして機能する。逆にラインとライン、壁と壁の間が動きやすい帯域。
踏み上げ、投げ売り
踏み上げは、下げ相場での反転。売り方の損切りによる買い戻しが起こり、上昇が加速されること。投げ売りは上げ相場での反転。買い方の売り決済で下落が加速されること。
順ザヤ、逆ザヤ
先物で当限より先限が高くなってるのが順ザヤ。先限より当限が高くなってるのが逆ザヤ。
ダブルトップ(ボトム)
上昇相場の天井圏で2つの山を作って暴落するチャート、パターン。二つの山の谷間の底(ネックラインと呼ぶ)を抜けると下落が加速される。逆はダブルボトム。
トリプルトップ(ボトム)
別名三尊天井、ヘッド、アンド、ショルダーズ。上昇相場の天井圏で3つの山を作って暴落するチャート、パターン。逆はトリプルボトム、逆三尊。
カップ・ウィズ・ハンドル
下落相場の底でまあるく底を作り、下落開始の価格帯に戻したところで戻りを待っていた買いポジの売り決済によりいったん下落、その後に再度強い上昇を始めるチャート・パターン。取っ手のついた紅茶のカップに見立てての名称。
青天井
どんどん新値を更新して上昇し続け、抵抗となる価格がさっぱりわからない相場。2017年のビットコインがこれ。
注文、取引方法に関するもの
ロング、ショート
ロングは買い。ショートは売り。
指値、成行き
指値は指値は幾ら以下に下がれば買う、幾ら以上に上がれば売る。成行きは今の値ですぐ買う、売る注文方法。
逆指値
ストップ注文。幾らより高ければ買う、幾らより安ければ売る。逆指値による損切はストップロス。サポート、レジスタンスを意識して使う。
押し目、戻り
上げ途中の相場がいったん下げたところが押し目、下げ途中の相場でいったん上げたのが戻り。
難平(ナンピン)
異なる価格のポジションを複数建てて損失を平均する方法。思惑と逆行している相場で、反転を期待し、さらにポジションを建てるさま。
ドテン(途転)
ポジションを決済し、逆のポジションに切り替えること。ドテン買は今まで持っていた売りポジションを利喰い、買玉を建てる。ドテン売は今まで持っていた買玉を利喰い、売玉を建てる。
手仕舞い
持っているポジションを決済すること。
裁定取引
アービトラージ、先物市場のサヤ取り。当限と先限の価格差、金利差、賭けのオッズの違いなどに着目し、確実に利益になる賭け方をすること。
ヘッジ
突発的な変動に備え、相場で保険をかけること。225先物でロングに賭ける場合、ヘッジのため円をショートしておくなど。両賭けに近いことをやり、リスクを避ける。多くの投資対象に手を出し、ヘッジを多用するのがヘッジ・ファンド。
相場に影響を及ぼすイベント
仲値算定
日本の銀行がその日の外貨交換レートを決めること。円相場に影響を及ぼす。平日午前9時55分ごろ。
SQ(スペシャル・クォーテーション)
225先物など限月のある指数やオプション取引が限月まで反対売買(決済)されなかった場合の値決めを行うこと。3、6、9、12月の第二金曜日に指数の値決め(メジャーSQ)、オプションは毎月第二金曜日(マイナー)。午前9時。特にメジャーSQが株と為替に影響を与える。
雇用統計
米国労働省が毎月発表する雇用情勢。世界中が注目する。失業率、就業者数、平均時給などの数字が発表される。毎月第1金曜日、8時半発表(夏時間21時半、冬時間22時半)。為替や株でボラが上がる。トレーダーたちはバクチとして相場に参加する。
ロンドン・フィキシング
ロンドン市場で金価格が決まる時間。表示基準である米ドルレートに影響を与える。日本時間では、夏午前0時、冬午前1時ごろ。