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「習慣」が身を助ける

デービッド君の物語

投稿: 更新:2016/09/25 by

デービッド君の物語

普段意識せずに行っていた習慣が身を助けたという、むかしむかしのお話。

むかしむかし、シナイ半島のあるところに、デービッド君(仮名)という羊飼いの少年がいました。

シナイ半島は今でこそ砂漠ばかりの土地ですが、その昔は地軸が今とは20度ばかしズレてましたから、草木に覆われた豊かな土地だったのです。

ある日デービッド君はお母さんに

「晩ごはん作るから、羊を一匹持ってきてねー」

と言われて、いつものように石を詰めた皮の袋で羊の頭を「ポカっ」と殴って気絶させ、首をナイフで切って捌いてたところ、赤い三角の帽子を被って派手なマントを着たおっさん三人がやって来ました。

そして

「私たちの占いでは、あなたは私たちの王になる方だ!」

とおかしな事を言い出すので、

「絶対、こいつら詐欺師だ。ああ、めんどくせぇ!」

と思い、

「何かよく分かんないけど、僕はこれから晩ごはんだから帰るねー」

と、その日は家に帰りました。

次の日、原っぱで羊に草を食べさせていると、今度は武器を持った子分を連れたイカツイおっさんがやってきて、

「我は隣の国のゴリ王である!オマエを始末しにやってきた!」

と言い出し、

意味の分からないデービッド君はポカンとしていましたが、ゴリ王は自分がいかにエライか長々と講釈を垂れるので

「うわっ、こりゃ、究極にめんどくせぇ!」

と思い、

「早く黙らせなきゃ」

と思って、いつものように石の入った皮の袋でゴリ王の顔を

「ポカっ」

と殴りました。

ゴリ王は気絶して倒れたのですが、デービッド君はいつもの習慣で

「あ、シメとかなきゃ」

と思い、ゴリ王の首をナイフでザクザクと切り落としました。

それを見てた子分たち、ビビッて逃げ出しましたとさ!

・・・終わり。

(この物語はフィクションです)

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